MARKS&WEB
全国展開しているディリープロダクツブランド「MARKS&WEB」の本社ビルです。
本社としての機能を満たしつつ敷地内に積極的に樹木を計画しています。建物を引立てる為に緑を植えるのではなく樹木を引立てる為に建物の形状や素材を選定していきました。建物の完成から10年後に、樹木が青々と茂り緑と建物が一体となって地域に溶け込む様子がブランドの表情になる事を目指しています。
photo by Shinsaku Kato
■樹木を育てる、建物を育てる
全国展開しているデイリープロダクツのブランドの本社ビルです。本社としての機能を満たしつつ敷地内に積極的に樹木を計画しています。建物を引立てる為に緑を植えるのではなく樹木を引立てる為に建物の形状や素材を選定していきました。建物の完成から月日を重ねて、樹木が青々と茂り緑と建物が一体となって地域に溶け込む様子がブランドの表情になる事を目指しています。
■全ての部屋から庭の緑を感じる
建物をS字型に配置して南と北に庭を設ける事で、全ての部屋から庭の緑や風を感じる様に計画しました。社員全員が同じ緑を日々眺める事で、季節の変化や樹木の生長する様子を一緒に楽しめる様にしています。
外壁には庭の樹木を引立てる仕上げを検討した結果、本実型枠を使用しました。杉板の木目と均一に並んでいる窓が背景となって緑を引立てています。いかにも「本社ビル」という感じではなく、建物が樹木の引き立て役となって存在し、緑と建物が一体となって周辺環境に馴染んでいる様子がMARKS&WEBの本社ビルらしいと思います。逆に、室内の壁は化粧型枠のコンクリート仕上げにしています。きっちりと目地割りをしたコンクリートが、柔らかい樹木の姿をより引き立てています。
南側の庭はショップや会社のアプローチ通路であるとともに、地域に開かれた庭として計画しております。
大橋渉建築設計事務所